人の生産性の向上は企業の力次第

2011.12.23

賃金格差は労働市場の需給によっても決まる。先進国企業が海外に移転するのは、海外に低賃金労働力が豊富なためである。最終的には、より多くのコストダウンを実現した企業が勝ち残るのだとすると、生産労働コストはおそらく、一定の「業界水準」に落ちつく。労働コストの高い企業は、単位時間当たりの生産性を上げて対抗しようとする。そのための手段は、設備投資である。究極的には、いろいろなビジネスプロセスから極力人間を排除していくことが生産性向上の決め手となる。

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わかりやすい例として、事務職の作業の生産性がどのように向上するのかを考えてみよう。生産性向上の決め手は、パソコンなどの機器導入である。結果として一人当たりの処理能力は増加し、必要な人数が減る。そこでは個人の能力向上も生じている。しかし、それは機器の導入に促されたから起きたものであり、従来通り電卓を使っての計算の速度がどんなに速くなってもパソコンには勝てない。そして、生産性向上の成果は製品のコストダウン、投資、原価償却費、そして賃金上昇に配分されることになる。結局のところ、生産性の向上は設備と人材をどう組み合わせ、ビジネスプロセスをどう構築できるかにかかっている。このようなプロセス構築・改革は、かなり難易度の高い仕事である。そしてプロセスの中にいる個人は、プロセス改革に促されて専門的能力を取得し、生産性を向上させていく。要は人の生産性の向上は所属する企業の力次第ということである。





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