多くの先進諸国は産業が国際競争力を高めようとすれば失業が増え、完全雇用を維持しようとすればコスト負担が高まって競争力が失われるというジレンマに悩んでいたが、日本経済は多くの先進国の中でこの面ではきわめて特異な成果を維持してきたといえる。その秘密はどこにあったのだろうか。それは実は大きな内外価格差の存在そのものにあったといえる。つまり、この大きな内外価格差の下では日本の国民は欧米諸国の国民が買うのと同じものを買うと、三割も四割も高い代金を払わされていることになるが、そうした巨額の価格差が低生産性部門の雇用を維持する原資になってきたからである。
[おすすめサイト]
川越・鶴ヶ島・坂戸のアルバイト・バイトを探す【タウンワーク関東】
水戸・ひたちなか・笠間のアルバイト・バイトを探す【タウンワーク関東】
熊谷・深谷・行田・本庄・東松山のアルバイト・バイトを探す【タウンワーク関東】
相模大野のアルバイト・バイトを探す【タウンワーク関東】
加古川・高砂・加西・加古郡のアルバイト・バイトを探す【タウンワーク関西】
かりに内外価格差が円の為替レートと購買力平価の乖離に象徴されるように四割ほどあるとすると、たとえば最近の日本の個人消費の年間総額二七〇兆円のうち一〇八兆円か低生産性部門の雇用を支える原資に使われていることになる。これは赤ちゃんも含め国民一人当り約八〇万円であり、平均的な家計であれば年間三〇〇万円ほどにものぼる支出である。このような国民の負担によって低生産性部門の雇用が支えられ、したがって日本経済は現在のような構造の下でも完全雇用を維持できてきたのである。