これまでの10年と100年を振り返ったところで、もう一度現在に戻ってみよう。いよいよ日本の雇用を正面から見すえて、現在の雇用調整を眺めてみる番である。雇用構造を見る視点。1987年と最新調査である2007年の雇用構造を比較したものである。人件費の変動費化をめざして非正規社員が大幅に増加している。約3人に1人が非正規社員という状態になった。一方、1年を超えて働く常用雇用者は1987年で87・2%、2007年でも86・1%でほとんど変化していないのである。
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非正規化は進んだが、常用雇用が減ったわけではない。このバランスが雇用構造の変化の本質である。景気が悪くなったらいつでも切れる人が3分の1いるという調整弁をつくりつつ、働く現場を安定させるために常用雇用比率は落とさない。そのような姿が見て取れるだろう。6・9%から21・7%まで増加した常用・非正規とは、パートタイマーや契約社員である。いつのまにか、雇用構造は三層になっていたのである。第一階層は正規社員、第二階層は常用・非正規社員、第三階層は臨時・非正規社員だ。一般には正規社員と非正規社員の二重構造といわれるが、三層化と見たほうが一般的構造をよく理解できる。