NTTは、日本電信電話公託の時代、雇用が安定したリストラとは無縁の会社だと思われていた。私が社会人になった10年前は、就職人気ランキングでもベスト5につねに入っていたほどだ。しかし、当時は誰も想像しなかった急激な携帯電話の普及などで、大リストラに追いこまれた。2002年には、50歳以上の社員を子会社に転籍させて2〜3割の給料カットを強行。2006年現在で進行中のリストラは、NTT東日本だけで約7000人もいる本社所属託員のうち約3割を、子会社に出向(50歳以下)・転籍(51歳以上)させるプロジェクトだ。
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戦略系コンサル会社のA・T・カーニーが裏で主導しているという。規制産業の社員は、環境の変化に脆弱だ。2006年春に転職した元若手社員が解説する。「今思うのは、残っていたら危なかったな、ということ。NTTでは『エクセラー』(エクセルばかり使っている人)とよくいうんですが、30歳でも、集計係みたいな人が多く、スキルが身につかない。子会社に転籍させても解雇はしないから人はあまっていて、派遣社員がやるような仕事も若手社員がやるんです。だから、転職して手に職をつけるほうが、リスクが低いと判断しました」。